新型コロナで生き抜くための企業努力と個人の話

継続

会社員の方ならきっと、1度はBCP(事業継続計画)について触れるか聞いたことがあるかと思います。BCPの考えは、こうした非常時には個人にも役立つものです。BCPについて、中小企業庁の説明を引用します。

BCP(事業継続計画)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。

引用元:https://www.chusho.meti.go.jp/bcp/contents/level_c/bcpgl_01_1.html

なぜ会社はBCPを作らなければならないかというと、非常時に急に廃業に追い込まれ、従業員を解雇することのないよう、また平常時に早く復帰できるよう、通常時から計画を立て準備しておくのです。

これが個人となると、なかなか計画を立てません。そのうち準備すればいいだろうと、先延ばしにする方が多いです。防災や介護への準備がそうであるように。

今がBCPを作成するタイミングではないのですが、今後自分の人生において、こういった予期せぬ出来事は起こり得るわけで、これを機に自分のために、家族のためにBCPを作成しておくといいと思います。

わたしは2度の介護離職を経験しましたが、新型コロナも介護離職も「突然起こる」という意味で同じですし、仕事も収入もあてがなくなって、さてどうする?という意味でも同じです。

あの経験から、収入が途絶えても、数年は家賃を払って生活できるだけの状態は維持するようになりましたし、収入源も会社員1本足打法から脱却しました。現在、いくつかの収入源が途絶えましたが、ゼロにはなってません。

国がなんとかしてくれる、会社がなんとかしてくれる と思っていても、恩恵を受けるまではタイムラグがあります。それまでの間、自分で何とかして生き残らなければなりません。

BCPのチェックページ

中小企業庁のホームページには、BCP取組状況チェックページがあります。内容は会社が存続していくためにやっておくべきことが書いてあり、診断結果で「はい」が3個以下だと、廃業に追い込まれる可能性があります。

会社って非常時のために、こういった準備しているのねー と、個人に置き換えて読んでみるといいです。

前回、遠距離介護で実家に帰ったときに買ったものが、実は「水で膨らむ土のう」です。新型コロナの影響で、店頭からモノが消えていく様を見ていて、次は何が来るだろうと考えたとき「台風」が心配になりました。

昨年の大型台風で、実家が床下浸水したわけではありませんが、そこそこ雨が玄関付近まで来たのでこれは備えようとずっと思っていて、今回のマスク、消毒液の在庫を見て、先回りして次の台風対策をしました。

その頃、母のいる実家にわたしが居られるかどうか不明ですが、実家から1時間近く離れたところにいる妹には土のうを買った旨を伝えてあります。

とにかく健康体で生き抜く

とにかく健康で生き抜くことが、何より大切です。

何とか生活できていれば、耐え抜いていれば、新型コロナの医療体制が充実し、ワクチンやお薬も、国からの経済援助も明らかになっていると思います。(経済援助は期待していませんが)

明後日までに、新しいヘルパーさん見つけて!と言われ、慌てたことを思い出しました。青天の霹靂感で言えば、あのときのほうが酷かったな…。

頭を抱える女性


今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか