認知症の母とのご飯炊き戦争に敗北した!

「14時4分の目玉焼き」という記事を書いた。

わたしが昼寝している間に、母が寝ぼけて14時なのに朝食を作ってしまった話だ。

今回もわたしが油断して昼寝した時間に、事件が起きた。

母には「絶対に」昼寝しない時間がある。

それは「新婚さんいらっしゃい」と「開運!なんでも鑑定団」(岩手は土曜午前11時50分から)の時間。

夢中になって見るので、昼寝しない。わたしはそのチャンスを逃すまいと、スマートリモコンで時間になると自動でチャンネルが替わる設定をしている。

その1時間を使って、自分の部屋で集中して仕事をするのだけど、この日はアタック25が終わる頃まで長く昼寝をしてしまった。

慌てて1階に降り、台所を見たらこれがあった。

鍋に入った3合の米

やられたー、母が鍋で3合の米を研いでしまったのだ。

母に米を研がせると、絶対に3合になる。3年前のこの記事でも、そう書いた。

認知症 炊飯器 おすすめ
母子合わせて、1回でだいたい0.5合から0.7合ぐらいしか食べない。だから3合研ぐと、約6回分。朝はパン、昼は麺類が多い。夜だけの消化だと、1週間分研いだことになる。

わたしが認知症の母でも作れる献立を全部考えるのだが、3合も研がれると予定が狂う。昼にもご飯ものを入れて、米を消化しなければならない。

それで最近は、昼食後に炊飯器を自分の部屋に移動して、母に米を研がせないようにしていた。せっかく炊飯器を隠したのに、鍋で3合研いでしまうとは!そうきたか!

この炊飯器を自分の部屋に持って行く

実は今月2度目の出来事。1回目のときは、研ぎ終わった3合の米を冷蔵庫に保管しながら、1合ずつ炊いた。そしたら米が水を吸っているせいか、普通に炊くとべちゃべちゃに。

うちはレンジが古く、ご飯の解凍はやりたくない。それで毎回炊き立てになるよう、0.5合炊きでやってきたのだが、3合研がれるとどうしようもない。1回3合で炊いたあと、ジップロックで冷凍した。

母は今でもバリバリ料理ができると思い込んでいるし、お米を研げるだけすごいと思う。本当はずっとやってもらいたいんだけど、3合炊いた米を冷凍したら、また3合の米を研ごうとするので、慌てて止めた。

数年前まではそのまま3合炊いて、カレーをかけたり、チャーハンにしてごまかしてきたけど、最近は量が多すぎて消化できない。

結局、米びつのほうを隠すことにした。本当はやってもらいたいんだけど……。

米びつごと隠すことになった

この出来事をブログに下書きしたあと、下に降りて冷蔵庫を開けたら、冷凍庫の奥のほうに隠していたアイス3個をわざわざ冷蔵庫に移動し、すべてドロドロに。

そのまま、お風呂場に行ったら、ウォシュレットの使い方を忘れたときにやるお風呂場での洗浄で、トイレットペーパーが散乱。さらに、14時30分なのにカーテンを閉めて電気をつけ始めるなど、いろんなことが重なった。

最後に、寝室に入るとびっくりするほど臭い。ニオイの元の特定のため、シーツをクンクン、マットレスをクンクンしたのだが、分からない。どこだ、どこが臭いんだと思ったら、マットレスの下から、大まみれのシーツが出てきた。

外の水道で復旧を試みたが、毛の長いシーツにからんでどうにも落ちない。しかも何か所にもわたって、ついている。結果、シーツは廃棄した。

重なるときは、重なるもの。これだけで3時間を費やしてしまった。だいぶ認知症も進行してきていて、張り紙や口頭で伝えても効果がないから、現行犯で逮捕していくしかない。

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今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

4件のコメント

「 古賀としお 」と言います・・
ここ 定期的に 楽しく拝見させて いただいてます。
今回は「炊飯器ネタ」ですね・・
みなさんの 様々な「ご苦労」・・
参考にさせていただいてます。
私の「母」も・・・当時は 大変でした・・・
毎日(汗)・3 〜 5 合、当たり前に炊くし、、
コメ・水入り炊飯カマを、直接「火」にかけるし、、
炊飯ボタンと保温ボタン、間違うし、、
冷蔵庫は「冷凍ご飯」だらけになるし、、
時々・・
余ったご飯を「炊飯カマ」ごと、冷蔵庫に保管するし、、
「炊飯カマ」なしの「炊飯器」で ご飯炊いて「炊飯器」
破壊するし・・・・( のべ・・5 個ほど・・)
( カマ無し炊飯器に直接、コメ・水・イン !! )(汗)
・・・・
現在は・・「 1日2回・週6日」入ってくれるようになった
ヘルパーさんに、ほぼ「毎食」お任せ・・・で「卒業」?
???
懐かしい思い出になりつつ(??)あります、、、。

古賀としおさま

分かります、炊飯窯を直接火にかけるケース、保温と炊飯間違い、よくありますよね。
どこまでいけるか分かりませんが、ヘルパーさんにお願いするまで、程々に米を炊いてもらおうと思ってます。

認知症 米びつで検索したらここにきました。
ウチの母も認知症で料理は出来ないが米は炊ける感じで
炊飯器に米があるのに鍋でお粥を作ろうとして大量の米が無駄になります。
米びつを別に用意して隠すことにしました。

FESさま

レアなキーワードで見つけて頂き、ありがとうございます!
2年半前の記事で、今は米びつも炊飯器も隠す運用になっております。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか