デイ拒否の切り札 「送り出しヘルパー」 を使ってみる!

送り出し

認知症の母(71歳)のデイサービス拒否について、【認知症】デイサービスを拒否、行きたがらない時の4つの対処法という記事を書きました。わたしが居る時はこの方法でいいのですが、東京に戻ると再びデイ拒否を始めました(泣)

いつも来てくださっているヘルパーさんに、「デイサービスへの送り出し」?をお願いするというケアプランに変更します。

一般的なデイサービスへの送り出し

デイの送迎の時にヘルパーが対応するケースは約5割。サービスが終わった後の居宅への送りは、「ベッドサイドまで」が約7割となっている。(一部略)デイサービスの送迎は基本的にはドアtoドアで行うのが原則ですが、その前の身支度や所持品の用意、トイレ介助や車いすへの移乗などを含めた送迎時の送り出しや帰宅時の出迎えに訪問介護のヘルパーを利用しているケースが多くあります。引用元:http://www.joint-kaigo.com/social/pg945.html

「送り出しを利用する人は多いですよ 」 とデイ所長。調べてみると、ヘルパー利用が半分とは・・・それだけ苦労されている人が多いということです。我が家のデイ送り出し作戦を、ご紹介します。

デイ所長との作戦会議

1.家族ではないヘルパーさんが送り出す意味
第三者が送り出す事で、ダダをこねなくなるのではないかと。息子には子どものように行きたくないと言いますが、ヘルパーさんの前では、あのような態度はとりません。医者の前でシャンとするように、ヘルパーさんの前でもシャンとします。顔なじみのヘルパーさんには、買い物リスト作成もお願いします。

2.ヘルパーさんにお願いしている買い物を、今後はデイサービスで自分でやる
デイサービスの機能訓練の一環として、買い物支援というのがあります。ただデイに行くだけでは、逆戻りの可能性があるため、買い物という役割も与えるという作戦です。(もうひとつは調理リハビリを役割として与えています)
3.買い物を自らすることで、回想法になる
今回買い物する場所は、母が小学生の頃に住んでいた場所です。歩くと小学生の頃を思い出すようで、饒舌になります。認知症リハビリの回想法も兼ねることになります。自分で買い物をしたいと言っていたので、自尊心を満たすことにもなります。

4.週1回の手足リハビリが、週2回の手足リハビリにもなる
母の外出機会は、月3回程度です。家の中はまぁまぁ歩けるのですが、外が歩けません。買い物という役割を与えることで、週1回は外出することになり、手足のリハビリにもなります。職員さんが付き添ってくれるので、家族としても安心です。

デイ所長の作戦会議は、いろんな問題を一気に解決するもので、相談しに行ってよかった!と強く思いました。

サ責と相談、ケアマネへ

訪問介護のサ責とも上記話し合いをしたところ、問題ないということでした。母も納得してますが、次回帰った時にまた説明します。デイに行くというよりも、買い物支援目的が強くなりました。役割を与えることが大切と以前も書きましたが、さらに役割が増えた形になります。

母を説得するノウハウはわたしが持っているので、これをヘルパーさんに伝授すべくA4・1枚の秘伝書を作成しております。来月は、ケアプランの大きな見直しをします。肝心なケアマネに話してない・・・

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか