離れて暮らす親の見守りカメラ「スマカメ」4つのマニアック実践術

スマカメナイトビジョン

盛岡の独居の母を、いつでもどこでも簡単に見守ることができるカメラ「スマカメ」

スマカメ

1万円前後という安さに加え、5分で設置可能、インターネット環境さえあればどこでも設置でき、工事費もかからないという手軽さで、めちゃめちゃ利用してます。リアルの場でお会いした方には、この「スマカメ」を披露します。スマホに映った母のLIVE映像を見ると、「おぉ~」ってだいたい言います。

今日はこの「スマカメ」を、うちではどう使っているか、今後どう使う予定でいるかについて、4つのマニアック実践術をお伝えします。

昼夜逆転防止、風邪防止、寝たきり防止

認知症の方の不眠、昼夜逆転の原因として、日中の活動量不足や日光をきちんと浴びてないということがあります。母は独居ですので、昼寝し放題。しかし、

わたしはね、やることやってからでないと座らないんです!

掃除や洗濯が終わるまでは、絶対に座らないという意味です。訪問看護師さんやヘルパーさんに対して、必ずこう言うのです。この「スマカメ」をつけて、行動を観察したところあることが分かりました。

ウソだって(笑)

ひどい時はカーテンも開けずに朝10時から朝寝、ミヤネ屋からの昼寝、食べた後の夜寝・・・幸せ過ぎるほど寝ています。意地悪な息子は「スマカメ」で観察しながら、東京からワン切り電話します。すると、電話に反応した母が、ムクッと起き上がります。

寝すぎると昼夜逆転しますし、筋力が衰えるので寝たきりへ一直線になります。寝室に行くのが面倒で、コタツで寝て風邪をひくこともあります。なので、スマホで随時母をチェックして、必要あらばワン切り攻撃をしてます。

なんか、最近イタズラ電話が多いのよね。

たまにこんな正論を母が言います。ごめんね、実は息子のしわざです、てへぺろ。

2階から1階をスマカメで監視する

遠距離介護や別居介護している人だけのツールではありません!同居で介護している方も、こんな使い方があります。

スマカメ

わたしの部屋は2階です。ブログを書いていると、たまに1階で「ドカーン!」っていう音がすることがあります。転んだかも・・・そんなときには、まず「スマカメ」です。1階に居る母が映るので、そこで転倒してないことを確認して安心します。

寝るときは、枕元にスマホを置きます。夜中3時に母がトイレに起きると、その音でわたしも目が覚めます。(自分、めっちゃ目覚めがいいんです)

すかさず「スマカメ」をチェック。母が失禁している時は、カメラに下半身素っ裸の姿が映ります。「やっちまったな!」そう思いながら、また眠りにつきます。

翌朝は母が自ら証拠隠滅のために、洗濯機を回すパターンが多いです。でも尿パットごと洗ってしまい、洗濯機が大惨事になった場合、わたしが後始末で母のパンツと洗濯槽掃除をします。

「スマカメ」があると、夜中3時に翌朝の仕事の覚悟ができます・・・ただそれだけ(笑)

家の中の離れた場所でも、この「スマカメ」を使うことで移動する必要もありません。複数台設置して切り替えで見ることもできるので、在宅介護でも応用して使えばかなり便利ですよ。

お薬カレンダーの前にスマカメを設置

これはまだやっていませんが、お薬の飲み忘れが頻繁に起きたら、お薬カレンダーの前に「スマカメ」を設置するかもしれません。

いろいろ工夫した結果、独居でも何とか1日2回サプリメントを飲めています。たまに忘れた時は、看護師さんやヘルパーさんによる声掛けが行われます。

忘れる頻度が増えてきたら、スマカメで下写真のお薬カレンダーを映し、減ってなかったら東京から電話して服薬させるということをするかもしれません。

お薬カレンダー

部屋の温度・湿度をスマカメで監視する

これもまだやってませんが、いずれやる可能性のある実践術です。

夏に「見守り熱中症計」という商品をご紹介しました。日本気象協会独自の計算手法で、熱中症をアラームで伝えてくれる代物です。 夏は熱中症対策に使えるよ!と書いたのですが、冬も乾燥してるよ!風邪ひくよ!とお知らせしてくれます。これを「スマカメ」で撮影して、お部屋の状態を監視します。

母は温度が何度が適正か、湿度が何パーセントがいいのか分かりません。エアコンも冬に冷房にしたり、夏に暖房にすることも稀にあります。

そんなとき、スマカメを使ってこの「見守り熱中症計」を映せば、部屋の状態が分かります。電波時計をすでにご利用の方は、電波時計についている温度・湿度を映すという方法もあります。

このブログを見て電波時計やスマカメ使う人、だいぶ増えています。なので、この実践術でさらに介護をラクにして頂けるとうれしいです。

数年すると、IOT(Internet of Things)が普及してモノとインターネットが融合するので、もっと便利になると思ってます。

いかがでしたか?介護だけでなく、ペットの監視にもスマカメは利用可能ですよ。お試しください!

認知症 便利グッズ

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか