認知症の人に毎朝予定をお知らせしてくれるスマートスピーカー『google home mini』

スマートスピーカー

新刊『ムリなくできる親の介護』の書評が続々とネットにアップされ始めたので、近日中に書評まとめ記事をアップしたいと思います。

3が日が明けた途端に、急に本の感想が増え始めました。たぶん正月明けに、本を読もうという方が多かったのかもしれません。

年始から都内取材、都内の書店、岩手の取材、岩手の書店、妻の病院、母の介護、講演会で「がんばりすぎずに」の人が、年始からフルスロットルです。新刊を発売して暇だったらまずいので、これでいいのですが重なりますよね、なぜか。

きっかけは、東京の自宅の冷蔵庫が壊れたことから始まります。

冷凍庫が使えなくなり、箱のアイスを買えなくなったり、蒟蒻畑を凍らせて食べたりすることができなくなったので、ヨドバシカメラで冷蔵庫を購入しました。

その冷蔵庫売り場の店員から、こんな打診がありました。

「いま、冷蔵庫買ったお客様に、Google home miniを2,000円(元値は6480円らしい)で提供してますけど、どうしますか?」

この時点でGoogle home miniについて、わたしが分かっていたことは、声で操作するスマートスピーカーということ、「OK, Google」って最初に言えば、何かが起こる、この2つだけでした。

2000年前半のYahoo!BBの低価格拡大路線のように、g社もこのgoogle home miniを広く行きわたらせる作戦なのだろうと思いながらも、ブログのネタになりそうだし、失敗しても2000円の出費で済むからと、昨年12月に2個購入しました。

1個は盛岡、1個は東京で使い始めたのですが、こんなに便利なものだとは思いもしませんでした。もちろん介護でも、大活躍しております!

Google home mini 開封の儀

箱を開けてみると、ものすごくシンプルな説明書、ACアダプター、スマートスピーカー、のみが入っています。

これを使うためには、ネット環境とGoogleのアカウントが必要です。あと、スマホでGoogle homeというアプリをダウンロードして、Wi-Fiに接続すればすぐ利用できます。

Google home miniを介護に使う

Gmailを利用している人も多いので、Googleカレンダーを利用している方も多いかもしれません。

わたしはまず、母のケアプランをgoogle カレンダーにすべて入力しました。入力といっても、入力は1週間分だけ。あとは繰り返し設定にすれば、自動でずっと先まで予定が入力されます。

通院などでイレギュラーでキャンセルする場合も、google カレンダーでその日だけ予定を削除しておけば問題ありません。

母のケアプランを朝7:10と、水曜日15時にGoogle home miniに、自動でしゃべってもらうようにしました。設置場所は、母が一番いる居間の電話の横にしました。

「11:00にヘルパーさん」「15時30分に訪問リハビリ」

時間が来ると、勝手にこんな説明をGoogle home miniがしてくれます。

今は基本は朝1回、水曜日だけ2回予定を言ってもらう設定にしていますが、認知症の母はすぐ予定を忘れてしまいます。

予定を言う頻度を、もうちょっと増やそうかと思っています。例えば、前日の夜に、「明日はデイサービスがあります」と言ってもらう設定です。

今は居間にあるカレンダーに、ケアプランがすべて書いてあって、カレンダーの真下にある電波時計の日付とカレンダーで今日を把握して、母は予定を理解しています。カレンダー単独だと、母は今日が何日か理解できません。

それに加えて、Google home miniが音声でお知らせしてくれます。わたしの労力はゼロで、何度でも母に予定を伝えてくれるのです、たったの2000円で。

新刊『ムリなくできる親の介護』でも少し触れているのですが、ロボットの声に対して、母は違和感なく聞き取ることができます。最初は驚いていましたが、今はGoogle home miniの言葉を理解しています。すぐ忘れてしまいますが。

わたしの東京での利用

盛岡では介護で利用していますが、東京でも生活のあらゆる場面で利用しています。例えば、

  • 「ねぇ、google。今日の天気は? 」といつも聞いている
  • 「ねぇ、google。菊川怜の年齢は?」とテレビを見ながら、聞く
  • 「ねぇ、google。電車動いてる?」と路線状況を確認する
  • 「ねぇ、google。明日の予定は?」と自分の予定を確認する
  • 「ねぇ、google。TBSラジオを流して」と、ラジオを聴く
  • 「ねぇ、google。1時間後にアラームをセットして」とお願いする
  • 「ねぇ、google。ほめて」と気分転換に褒めてもらう

ちょっと昼寝をするとき、今まではスマホでアラームをセットしていました。でも今は、声でセットしています。洗い物をしていて、部屋が静かで退屈だなと思ったとき、声でラジオをつけます。音楽サービスと連携すれば、音楽を流すこともできます。

出かける前の天気予報の確認も、今まではテレビをつけたり、スマホでチェックしていたものが、声で確認するようになりました。テレビで気になる芸能人がいたら、すぐ年齢チェックしてしまいます。

特に、ながら作業の時に便利だなって思います。子育て中のママは、重宝すると思います。音声認識のレベルも高く、誤認識したという記憶がありません。

ただ、google home miniで何ができるかを、最初に知っておく必要があります。

今日はgoogle home miniだけのご紹介で終わりますが、すでに盛岡の実家は声でエアコンをONOFFし、テレビも声で操作し、遠隔でも操作できます。これを介護にどう活用しているかは、近日中に記事にします。

同じスマートスピーカーのライバル、Amazonのアレクサは?この話についても、いずれ触れたいと思います。

スマートスピーカーなんて必要ないと思っていたのに、2000円でこんなに便利な生活に変わるなんて!と驚いています。値段は変動しているので、わたしはかなり安く購入できましたが、それにしても便利です。

まだ使い始めて1か月しか経ってないので、もっと介護に活用できないかを、試していく予定です。利用している人同士の盛り上がりと、使ってない人との溝がまだまだ深いのですが、もっと介護に活用できる予感です。

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

6件のコメント

スマートスピーカー、エアコンとどうやって連動できるのか、今度教えてくださいまし、ちょっとだけ、欲しくなったかも、スピーカー!

私は去年からアレクサで音楽を聴いてます。
便利なのは目を醒ましたとき時間を聞けること。工藤さんの記事読んでアレクサにも話しかけました。ラジオも聞けました。
 薬ロボット要らないですね。
音楽好きの老人に小林旭聴けるよと紹介しました。孫にセットしてもらうそうです。

yakoさま

おっしゃるとおり、『高い』薬ロボットにとって代わる存在になるかもしれないですね。
うちも音楽サービスと提携しようかな・・・

なとみさんのブログから知って最近になってこちらにお邪魔しています。
Amazonのアレクサとの比較はもう書かれておられますか?過去記事で探してますがなかなか見つけられず、、教えてください。

寿美子さま

なとみさんのブログから来ていただき、ありがとうございます!
アレクサとの比較はこのブログにはなくて、雑誌MONOQLOの連載『ウチのおかんがボケちゃいまして』2019年4月号でふれました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか