お通夜・葬儀・火葬の小ネタ集4つ

今日は、祖母のお通夜・葬儀・火葬であった、小ネタ集を集めました。面白ネタ、愚痴、奇跡的な出来事、などなどいろんなネタを関連性なく4つほど書いてみました。

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1.喪主のあいさつが計4回も

お通夜、火葬、葬儀、法事 と、そんなにネタねーよ!って言いたくなるぐらい、

「それでは皆様、喪主よりご挨拶があります」

と司会の人が、こちらにふってきます。喪主の挨拶例の紙はもらったんですが、そんな舌噛みそうな文章は読んでられない&せっかくの機会なので、自分の言葉で伝えたいというのもあって、すべてアドリブ対応でした。参加者が毎回違うから都度挨拶ってのは分かりますが、多すぎる!そう思いました。

2.香典を ”昔出したとか出さないとか”

これは器の小さい父と、その親族がわたしに言ったことです。

「昔死んだ時に香典をいっぱいやったから、いっぱい返ってきたんだぞ」

70歳を過ぎた、たぶん?大人であるはずの人たちが、クズな発言をしてきます。あの時にいくら包んだとか、そんなのしらねーし。リターンを気にしながら、香典を包む根性って、どうかしてますね。純粋に弔うという気持ちがない人たちに、ものすごくがっかりしました。家を出て行って23年の父。葬儀の準備段階だけ来て、香典も1円も払わず、すべての行事を欠席する人がいう言葉か!

その子供がわたしなんですよね・・・・、歳とったらこんな風になっちゃうのかな~

3.下手な自分の 「葬儀経験談」 を語る

「法事への出席を、イチイチ確認するなんて失礼にあたるんだぞ。欠席の連絡が来なかったら出席というもんだ!」

と人生の先輩が言いました。とりあえず来るんじゃないか?という勝手な想定で、法事のお料理を用意したんですが、2名空席ができてしまいました。法事の席がなんかへんな感じになってしまって・・・・、今後のために葬儀社の方に確認したら、

「出欠確認はきちんとなされた方がいいです。」

やっぱそうなんだ・・・・、23年間別居中の ”父の姉” という、これまた口出すな!というポジションの人が口出ししてきます。わたしの喪主としてのスタンスは、

「基本はプロである葬儀社に聞く、23年前に出て行った父は無視、30年間祖母と一緒に暮らした認知症の母の意見を聞く」

これにとにかく徹しました。認知症の母の意見を吸い上げるのがとても難しかったんです・・・・我が家は昔ながらで、亭主関白なうちでした。認知症とはいえ、昔の記憶は鮮明なので、一緒の場にいるだけで母が委縮しちゃうんですよね。引き物を決めるのも、お花を決めるのも、母は、

「お父さんに聞いてみたら」

委縮した母は自分の意見を持たず、23年前に出て行った父に従おうとします。調子に乗って父は、引き物のカタログを見ています。わたしはそれを許さないので、

「別居してるんだから、黙ってろ!」

なんなんだ、この葬儀は・・・・ブログ的にはいいのかな~。葬儀社の人曰く、

「喪主として、いろんな人の意見に流されたら終わり」

だそうです。人生の先輩があれこれ口出しをして、若い喪主が振り回されるっていうのは、結構あるんですって。みなさん大変です・・・

4.棺の奇跡

出棺の際に、棺の中に思い出の物を入れます。祖母はお金に大変細かい人だったので、わたしが成年後見人として記帳した遺産額を、カードに書きました。万が一、カードが落ちてその金額が誰かに見られるといやだったので、封をしました。

出棺の時に、お花で祖母の顔の周りを飾り、お気に入りのワンピース、着物、金額が書かれたカードを棺に入れて、火葬場へ移動しました。

喪主なので火葬場では棺を入れる瞬間と、火葬が終わった骨だけの状態を確認するというお仕事があります。その後、拾骨で骨をはしで拾い集めるという作業をします。そこで葬儀社の方が、

「こちらの方、喪主さんが預かっておいてくれますか」

「はい、分かりました・・・・え?なんで?」

葬儀社の方が渡してくれたものは、棺に入れたはずの金額が書かれたカードだったんです。そのカードは白い布袋にいれて、棺にいれたんです。しかし、どこで・・・・ 妹にこのカードを見せると、

「あの世にこのお金は持っていかないで、わたしたちに任せたっていう意味なんじゃない?」

そうとも取れますが、祖母は本当にお金に厳しい人でした。遺品の手帳には、わたしが小学校から社会人に至るまでのお祝いを ”いくら” あげたかが、細かく書かれていました。それを中学生時代に見せられて、

「あんたには、今までこれだけお祝いをあげた」

とイヤミを言われ、ケンカした思い出もあります。どうしてもこのカードを、天国の祖母に持たせたいと葬儀社の方にいったら、

「お骨と一緒に入れておくといいですよ」

ということで、お骨と一緒にカードは持って行ってもらうようにしました。うーん、でもどこであのカードは落ちたんだろうか??不思議です。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか