11/15(日)11:05- ラジオ特別番組『明るいシニアライフ!〜しれっと介護しようよ〜』放送決定!

母が起きない!意識障害を疑った遠距離介護と医療・介護職との連携

朝9時、盛岡の実家にいたヘルパーさんから、東京にいるわたしに電話が入りました。

女性
ヘルパーさん

お母さまが、いくら声を掛けても目を覚ましません。これまでも、こうしたことはありましたか? 何かコツはありますか?

くどひろ

よくありましたよ。「ご飯ですよー」と笑顔で言うと、つられて笑って起きるんです。呼吸はしていますか?

女性
ヘルパーさん

はい、バイタルは正常です。呼吸もしています。そろそろデイサービスのお迎えが来る時間なので、どうしたらいいかと思いまして。

声掛けを始めてから、すでに30分が経過していました。母は生きているようですが、反応はありません。このとき、東京にいたわたしは何をしたのでしょうか。

医療・介護職の皆さんとのやりとり

くどひろ

これまでの最長は45分で、そのときは慌てて訪問看護さんに電話しました。死んでるんじゃないかって、焦りますよね。すみません、ひとまずデイサービスに電話してみます。

くどひろ

もしもし。忙しい時間帯にすみません!母が起きなくて、そろそろ送迎車が家に到着する時間だと思うのですが。

女性
デイのスタッフさん

あら。息子さんとしては、どうされたいですか。起こしてデイに連れて行くか、そのまま寝かせておくか。

くどひろ

起こして、デイに連れて行って欲しいです。お忙しいところ申し訳ないのですが、起こすのを手伝ってもらえませんか?

しばらくして、デイのスタッフさんが到着しました。ヘルパーさん、デイのスタッフさんが声をかけても、母は目を覚ましません。わたしを含む3人で同時で話すため、寝室の見守りカメラを通じて会話をしました。

くどひろ

お二人とも、時間になったら次の訪問先へ向かってください。わたしは訪問看護に電話をして、到着するまで見守りカメラで声を掛けてみます。

くどひろ

もしもし。母が45分起きなくて、電話しました。ヘルパーさんからバイタルは血圧は上が134、下が79。脈拍は59、SpO2は98、体温が36.7度。呼吸していて、生きてます。カメラでは、朝8時15分くらいまで寝返りを打ってました。

女性
看護師さん

バイタルが正常でも、意識障害の可能性があります。この判断は看護師しかできません。最悪の事態も想定しなければならないので、すぐに向かわせます。

しばらくして、看護師さんが到着しました。わたしは見守りカメラや電話を使って、看護師さんを家の中へ案内し、処置を見守りカメラで確認しながら会話もしました。

くどひろ

先ほど、ヘルパーさんから聞いたバイタルお伝えします。朝5時くらいに1回起きて、8時15分くらいまでは寝返りは打ってました。今の時点で、見立てはいかがでしょう。

女性
看護師さん

なんとも言えませんね。呼吸はしてますが、目が開きませんね。低血糖の可能性も探ってみます。

見守りカメラがあって、本当に助かりました。看護師さんも介護職の皆さんも、工藤家のこの仕組みを理解してくださっているので、カメラを通じた連携はごく自然に進みました。

一方で、最悪の事態も頭をよぎりました。看護師さんからかかりつけ医に連絡が入ったあとは、調べていた葬儀屋の再確認もしておこう。そんな心づもりでした。

看護師さんが低血糖を調べようと、母の指先に針を刺した瞬間です。痛みに反応したのか、母が急に目を覚まし、看護師さんと普通に会話を始めました。本当に普通に。

くどひろ

よかったー、起きましたね!これって、原因はなんでしょうか?

女性
看護師さん

低血糖でもないですね。正直なところ、理由はわからないです。でも起きてくれてよかったです。

見守りカメラの利点は、看護師さんが電話の操作をせずに処置に集中でき、わたしも画面を見ながら声かけができる点です。

ヘルパーさんはすでに帰られていたので、看護師さんが母のリハパンを交換し、シーツも新しいものにしてくれました。わたしはデイサービスに連絡をして状況を伝え、迎えにきたスタッフさんに母を託しました。

前回、母が起きなかったときの音声配信

実は、昨年12月にも同じようなことがありました。この日は本の販促のため、ラジオ出演の予定がありました。でも母が起きない、生放送に穴をあけるかもしれない。そんな焦りを収めた収録がこちらです。


今回幸いだったのは、わたしが東京の家にいたことです。いつもならスポーツジムで汗を流している時間ですが、この日はあいにくの台風。多少の雨ならジムへ向かうところ、行かなくて正解でした。

83歳の母がなかなか起きないとき、わたしはいつもドキドキします。鼻の下に指をかざして呼吸を確かめたり、背中が上下しているかを見たりして判断しています。

来月初めにかかりつけ医の受診があるので、原因を相談します。抗認知症薬は使ってないし、眠剤の影響ではないと思っていて、高齢者てんかんという可能性もあるようです。

今日もしれっと、しれっと。


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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(83歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて14年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
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【音声配信Voicyパーソナリティ】
『ちょっと気になる?介護のラジオ』