お盆でふるさとに帰省したり、久しぶりに親に会ったりして、親の認知症の気配に心がザワザワしている人向けの記事です。
公益社団法人認知症の人と家族の会の調査によると、「誰が最初に認知症の気配を察知したか 」という問いに対して、家族という回答が73.3%でダントツの1位。本人が自分の異変に気づく割合は4.3%しかありません。
「あれ、認知症かもしれない?」という時期は、医師や介護職との関わりもないため、家族が認知症のサインに気づく割合が増えます。
毎年、お盆と正月になると、メディアの方から「認知症初期のサインを教えてください」という取材や執筆依頼が来ます。医師や介護職ではなく、介護家族のわたしにリクエストが来るのも、こういった理由からです。
今まで、このブログやメディアのコラム、自分の書籍に認知症のサインをたくさん書いたので、それらの記事をお盆なのでまとめてみました。
また、王道の認知症初期のサイン20個も抑えておいたほうがいいので、そちらもご紹介します。
わたしがメディアの方から求められている認知症のサインは、医学的な目線ではありません。日常生活に現れる、家族にしか分からないような認知症の初期のサインの話です。
ここのサインに当てはまったからといって認知症が確定するわけではなく、医療的な診断はまた別ものです。ただ病院を受診するきっかけには、なり得ます。
家族が作った認知症初期のサイン20
認知症の人と家族の会が作った「家族がつくった 認知症早期発見の目安」から引用します。
- 今切ったばかりなのに、電話の相手の名前を忘れる
- 同じことを何度も言う・問う・する
- しまい忘れ置き忘れが増え、いつも探し物をしている
- 財布・通帳・衣類などを盗まれたと人を疑う
- 料理・片付け・計算・運転などのミスが多くなった
- 新しいことが覚えられない
- 話のつじつまが合わない
- テレビ番組の内容が理解できなくなった
- 約束の日時や場所を間違えるようになった
- 慣れた道でも迷うことがある
- 些細なことで怒りっぽくなった
- 周りへの気づかいがなくなり頑固になった
- 自分の失敗を人のせいにする
- 「このごろ様子がおかしい」と周囲から言われた
- ひとりになると怖がったり寂しがったりする
- 外出時、持ち物を何度も確かめる
- 「頭が変になった」と本人が訴える
- 下着を替えず、身だしなみを構わなくなった
- 趣味や好きなテレビ番組に興味を示さなくなった
- ふさぎ込んで何をするのも億劫がりいやがる
まずは認知症の王道のサイン20は、しっかり押さえておくべきです。年相応の老いといってスルーして、5か月経った正月に後悔する家族・・あるあるです。
わたしがブログやコラムに書いた認知症のサインは、これら王道とは別ものです。ただ、日常生活の中で見つけられるサインなので、ご家族からは確かに!とか、使える!と言って頂いた経験もあります。
わたしの書いた認知症初期のサイン記事まとめ
下記は1年前のお盆に書いた記事です。認知症初期サインを見つけてしまった人が、次に取るべく現実的な行動について書いています。
下記は、認知症の母に起きた初期サインの実例と対処法をまとめています。
下記は、親の様子だけ観察するのではなく、家の様子をチェックするという話です。意外と家電製品がおかしなことになっているケース、あります。
他にも外部コラムに寄稿したのですが、ネット上からは記事が消えていました・・・残念。
認知症予備軍であるMCIについて抑えておこう!
最後に、認知症予備軍と言われるMCI(軽度認知障害)のお話やMCIテストの受け方、他の認知症初期のサインについては、わたしの本に詳しく書いてあります。
MCIで発見できれば、認知症を発症せず、健常な状態に戻る可能性もあるので、こちらも要チェックです。今回のお盆で介護スイッチがONになった人には、オススメの一冊です。
今日もしれっと、しれっと。
コメントを残す